今更ですが、3月9日に行われた初音ミクライブパーティー2011「ミクパ」の感想を。
当日のつぶやきは、自分の荒みぶりに驚きますが、
今回は1点だけ、「ボカロの持つ二面性」の話をしようと思います。
ミクパのライブ中に特に残念に感じたのが、ステージに上がったPの方への歓声がなかったことです。
同じ話で、バンドメンバー紹介がなかったことも各所で取り上げられてますが、
初音ミクは既にアイドルとして別の存在になってしまったんだなと感じる会でした。
ボーカロイドはキャラクター性を持ったときから、2面性を孕むものでした。
1つがヴァーチャルアイドルとしてサブカルチャーやアイドルのファンに受け入れられたこと、
もう一つがアマチュアミュージシャンやクリエイター層に受け入れられたこと、
ボーカロイドのムーブメントをここまでにしたのは、
この両者が存在し、音楽制作からイラスト製作者、映像製作、MMDをはじめとする3DCGの流れが生まれ、
それらを受容するファンが熱狂的な歓迎をしたことがあげられます。
しかし、今回のミクパで観客が歓声を上げたのは初音ミクという一つの存在であって、
これは、ボーカロイドにとって新たなステージなのかもしれません。
しかし、こうなってくると従来の音楽市場に乗っかるだけであって、
急激にボーカロイドのムーブメントがつまらなくなってしまうと思うのです。
ただボーカロイドで遊びたい人達は曲をネットにあげても誰も見てくれない、
ボーカロイドをきっかけに音楽業界にデビューしたくてもキャンセル待ちの状況、
使われるボーカロイドはキャラクターに依存し、新しい商品が売れなくなってしまう、
利益を追求する側によってムーブメント自体がコントロールされる恐れがある、
こうなる状況はもう起きていて、なんというか、
ボーカロイドのムーブメントは創造性に基づく人間賛歌であったはずなのにと思います。
ここまでの話は10月にやったミーティングで出た話のおさらいでもあるわけですが、
じゃあ、どうすれば良いか。
オンライン上で活躍されているクリエイターサイドにとって快適な状況を
浜松で、オフラインで行えないかと考えています。
オフラインの魅力というのは、
ライブ感や、フェイス・トゥ・フェイスの関係が作れるということがあります。
オンライン上の議論では出来ない飲み会のような場を作ったり、
講演者を呼んだシンポジウムのような場もあります。
また、オンライン上ではなかなか見つけづらい異業種交流も、
オフラインの場で一堂に会すことで新たなビジネスを生み出すことも出来ます。
つまり、場を作ること、これが出来ればと考えています。
最初はボーカロイドというテーマに集まってくることになるかもしれませんが、
これは絶対条件ではありません。
クリエイティブとは何か、行政や企業では出来ない場を提供すること、
それが音楽を中心に出来るのであれば、浜松という場に適うことになるかと思います。
いま、それに向けて準備中です。
皆様からご意見、ご指摘をいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いします。